アクリル絵の具・初心者におすすめ!「最初に何を揃えれば良い?」
こんにちは。画家・イラストレーターの奥田みきです。
私はアクリル絵の具で長年絵を描いていて、
絵の講座でもその技法をお伝えしているのですが、
アクリル絵の具は最初に何を揃えて良いの?
お金は幾らくらいかかるのか?
と言われることが良くあります。
実際、アクリル絵の具はメディムなども色々あって
画材屋さんに行っても、何を買って良いのか迷ってしまいますよね。
今回は「アクリル入門」としてご紹介します。
アクリル絵の具・購入にするのは、セットとバラとどちらがおすすめ?
(奥田みき作・アクリル絵の具+水彩紙(下塗りなし)
アクリル絵の具はセットで購入した方が良い?
画材のメーカーがセットで売っている位ですから
当然セットで買う方が良い…と思いますよね。
箱も付いているし、
綺麗に収納できるし
もちろん、手っ取り早くセットで購入してもOKです。
でもアクリル絵の具に限らないのですが、
一般的にセットで売られている絵の具は、
必要な色が入っていないことも多く
結局セットで買っても買い足さないといけない…
と言うことが殆どです。
画材には合う合わないがある、まずはお試しから
画材はその人その人によって
画風に合う合わないがあるので
「買ってみたけれど、使うかどうか分からない」
「最初なので、出来るだけ安いセットからはじめたい」
という方も実際多いです。
考え方としては
▼「高くても良いので、最初からばっちりと揃えてスタートしたい」
という方と
▼「最初は安いものからスタートしたい」
という2つの考え方の方がいて
私の経験で言うと、やはり後者の方の方が多いです。
でも、
安ければOK!
なら100均のアクリル絵の具でも良い?
ということではなく
質は良いけれど、その中で出来るだけ安いものを最初はお勧めしています。
それと、水彩絵の具からアクリル絵の具に移行する方も多いので
画材も出来るだけ併用で使える物も意識してお勧めして来ました。
アクリル絵の具おすすめ・まずは10色からスタート!
さて、アクリル絵の具ですが、昨今では質の良いものと言えば
リキテックスのプライムシリーズです。
もちろんここからはじめるのも良いのですが、
最初でしたら、
ターナー アクリルガッシュ 20ml
や
ホルベイン アクリラガッシュ 20ml
が価格もお手頃でお勧めです。
まずは試して見たい!と言う方に向けて
下記の10本をリストアップしました。
(ホルベイン・アクリラガッシュの場合の色名)
ホワイト
イエローオーカー
ライトイエロー
バーントシェンナ
スカーレット
マゼンタ
スカイブルー
ウルトラマリン・ディープ
コバルトグリーン
グリーン
ホルベインでも「アクリラガッシュ・12色セット」
があり、最初にこれを購入しても良いのですが、
このアクリル絵の具セットには、私が「必ず必要」と考える
「イエローオーカー」が入っていなかったりします。
それに、実際にアクリル絵の具を塗ってみて
気に入ればどのみち12本では足りなくなり
買い足すことになりますので
バラで購入からはじめても問題ないと思います。
アクリル絵の具おすすめ・マットメディウム
メディウムとは、アクリル絵の具を溶くためのメディウムです。
「水で溶けるアクリル絵の具なのに、なぜメディウムを使うの?」
と聞かれる事が良くあるのですが
「ハンバーグを作る時のつなぎの「卵」みたいなもの」(笑)
とお伝えしています。
アクリル絵の具は水彩風に薄塗りをしている時には
メディウムを混ぜなくても良いのですが、
ある程度、塗り重ねて行くと水だけだと
アクリル絵の具がゆるくなりすぎてしまいます。
つまり厚塗りをする時にメディムを使う必要があります。
例えばこんな塗り重ね方は、水だけでは難しいです。
メディウムには盛り上げるためのメディウムや
接着をよくするためのメディウムなど色々種類がありますが
最初は「マットメディウム」があれば大丈夫です。
リキテックスno アクリル絵具 リキテックス マットメディウム 120ml
ゴールデンアクリリックス マットメディウム 110ml
が小瓶(プラです)に入っているので使いやすいです。
(私は割安になるので300mlを買って、小瓶に分けて使っています。)
アクリル絵の具おすすめ・アクリル筆
筆も色々な筆がありますが、水彩筆とも共通で使える
アルテージュ 画筆/ キャムロンプロ
をお勧めしています。
コシも適度にあり、この価格帯の筆の中ではコストパフォーマンスも
1番良いです。
太さは
極細用 2/0号
中間 4号
太・8号
の3本くらいでOKです
(最初は太の8号くらいの物はなくても大丈夫です)
アクリル絵の具おすすめ・紙パレット
一枚ずつめくれるタイプになっていて、
使い終わったら捨てて行くので後片付けも楽です。
値段も25枚500円程度で使い勝手も良いです。
ウェットパレット
実は私は普段は紙パレットは余り使わず
ウェットパレットを使用しています
乾きが早いのはアクリル絵の具の良さの一つでもあるのですが
「速乾性」ゆえに、紙パレットだと直ぐに乾いてしまうからです。
ウェットパレットは100均のもので簡単に作れますので
又後日記事にしますね。
アクリル絵の具おすすめ・紙もしくはキャンバス
キャンバスと紙はどちらが良いかは、描きたいタッチにもよりますので
一概にどちらが良いとは言えません
● ソフトやなッチや柔らかさを活かしたい方は 水彩紙
●厚塗りやしっかりと絵の具を乗せたい方はキャンバスという感じです。
下記に作例を載せます。
イメージが伝わりますか?
キャンバス:ジェッソその他の下塗りあり | 水彩紙:ジェッソ下塗りなし ジェッソの下塗りがあるものに比べると、色が沈みますが柔らかなタッチで描けます。 |
初心者でしたら最初は水彩紙から入るのが良いと思います。
水彩紙は、ウォーターフォードが品質も良いのでおすすめです。
ウォーターフォードはブロックになっているものもありますが
ブロック状の物はあまり水を使いすぎると端がめくれてきてしまいますので、
パネルに水張りをお勧めします。
パネルは最初はB4位のものが使いやすいです。
パネルに水張りも、私は水張りテープでなく、ホッチキスで留めてしまいます。
この方が紙の表面を痛めずに済みます。
板に直貼りでもOK
A5サイズくらいまででしたら
ベニヤ板などにマスキングテープで直接貼ってもOKです
こんな感じです。
大きなサイズですと、水張りをしないと紙が波打ってしまいますが
小さめでしたらこれで大丈夫です。
お勧めの紙はウォーターフォード
ウォーターフォードにはばら売りもあります。
ウォーターフォード水彩紙ホワイト ・中目
300g 高級水彩紙カット判
中判 1/4 (380×280mm) 2枚入り
↑こちらがB4パネルに貼るのにちょうど良いです
1/8はA4サイズくらいの大きさで半分のサイズです。
(下記の写真は1/8サイズのものです)
ベニヤパネル はB4サイズ(257×364mm)
アクリル絵の具初心者におすすめ・価格
ここで今まで挙げた物をまとめてみますね
下記の表に、大体の価格も書いておきますので目安にして下さい
(お店によってディスカウントされいたりしますので
大体の目安で考えて下さい)
アクリル絵の具絵の具 | ホワイト、イエローオーカー、ライトイエロー、バーントシェンナ、スカーレット、マゼンタ、スカイブルー、ウルトラマリン、コバルトグリーン、グリーン | 各290円 |
マットメディウム | リキテックス マットメディウム 50ml | 330円 |
筆 | 極細用 2/0号、中間 4号、太い・8号 | 極細.520円、中・880円 大1280円 |
紙パレッド | オリオン ペーパーパレットPP-H(150×300mm) | 400円 |
紙(供キャンバスを使う方はキャンバス) | ウォーターフォード・2枚入り 380円 | 380円 |
ベニヤパネル B4・440円 | 440円 | |
その他 | マスキングテープ15㎜幅 | 170円 |
合計が4400円になりました。
世界堂などの割引のある店で買えばもっと価格を
抑えることが出来ます。
大体5000円位でスタート出来ると言うことですね。
もちろん他にもあると便利なものは色々あるのですが
「まずは、少し試してみたい」
と言う方に向けて
なるべく初期投資が少ないようにしてみました。
これは実際講座の時にもお勧めしている
「アクリル絵の具スタートセット」ですので
これさえあれば、今日からアクリル画をスタート出来ます!
まとめ
いかがでしたか?
アクリル絵の具は表現の幅が広い絵の具ですし
多くの絵描きさんもお勧めしている画材です。
アクリルで描くのが面白い!と感じた方は
色々買い足して行って下さいね。
「あると便利」な画材は今後も記事にして
行きたいと思っています。
アクリル絵の具は最初は絵の具の固さや濃度など
慣れないと塗りづらく感じる人もいると思いますが
色々な応用が利きますので、
是非塗り慣れて、使って頂きたい画材です。
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