木花咲耶姫(このはなさくやひめ)を祀る浅間大社

富士の女神が宿る、総本宮を訪ねて

目次

はじめに

木花咲耶姫の記事を読んでくださる方の中には、
「どの神社にお参りすればいいの?」
という方も多いと思います。

今回は、木花咲耶姫を祀る神社の中でも、中心となる 浅間大社(静岡県富士宮市) について、
実際に取材で訪れたときの空気感とともに紹介します。

浅間大社は、全国1300以上ある浅間神社の「総本宮」。
富士山信仰の中心であり、木花咲耶姫を語るうえで欠かせない場所です。

▶木花咲耶姫(このはなさくやひめ)については、
こちらの記事で詳しく解説しています。

浅間大社とは・木花咲耶姫を祀る総本宮

浅間大社はその名の通り、浅間神社の総本宮
木花咲耶姫(このはなさくやひめ)を主祭神として祀っています。

富士山のふもとにあるこの神社は、古代から
「富士の噴火を鎮めるための祈りの場所」として信仰されてきました。

木花咲耶姫は火中出産の神話を持つ女神。
炎と関わりの深い存在であることから、
富士山の火山活動とも結びつけられ、深い信仰が育ちました。

境内の印象・清らかで凛とした空気

浅間大社を訪れると、まず感じるのは空気の“澄み方”です。
やわらかいのに張りつめていて、
木花咲耶姫の清らかさと強さがそのまま形になったような雰囲気があります。

境内は広く、どこにいても富士山の存在を感じられます。
特に早朝は光がとても美しく、女神が見守る気配を感じます。

湧玉池(ゆうたまいけ)・富士山の雪解け水が湧く聖域

富士山本宮浅間大社の象徴ともいえるのが、境内に湧き出る 湧玉池(わくたまいけ) です。

富士山の伏流水がそのまま湧き上がる池で、
水面をのぞくと底までくっきり見えるほど透明度が高く、古くから 禊(みそぎ)の場 とされてきました。
富士登山の前にここで身を清めたという伝承も残っています。

私が初めて訪れたのは、よく晴れた早朝でした。
揺らめく水面に光が差し込み、その反射がゆっくりと広がっていく――
その光の動きの中に、どこか 木花咲耶姫(このはなさくやひめ) の気配が重なるような印象がありました。

澄んだ水と、静けさに満ちた空気。
その場に立っているだけで、心の内側がすっと整っていくような時間でした。

ご利益

浅間大社でいただけるご神徳は、
木花咲耶姫の神話とも深くつながっています。

  • 安産・子授け
  • 火難除け
  • 家庭円満
  • 芸術の守護(美の象徴として)

特に安産祈願は古くから有名で、
「富士の女神に見守られたい」と全国から参拝があります。

実際に参拝する時のポイント

① ぜひ湧玉池へ

写真では伝わりきらないほど美しい場所です。
池の前に立つだけで心が整います。

② 早朝か夕方がおすすめ

光が柔らかく、境内の“静けさ”を深く味わえます。

③ 桜の季節は格別

木花咲耶姫といえば桜。
境内の桜が咲く頃は、女神の物語をそのまま映し出すような景色になります。

まとめ

木花咲耶姫を祀る神社の中でも、
浅間大社は“原点”ともいえる場所です。

富士山のふもとに立つだけで、女神の気配を感じられるような──
そんな特別な場でした。

次の記事では、
北口本宮冨士浅間神社 を紹介します。

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この記事を書いた人

神仏画・龍神画・幻想絵画を描く画家・イラストレーター。
30年以上にわたり活動を続け、オラクルカードの制作や講師としても多くの経験を重ねてきました。
オラクルカードは国内外で出版され、代表作に『光の龍神カード』『日本の密教カード』などがあります。
また、星曼荼羅など、寺院からのご依頼による仏画も手がけてきました。
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