
こんにちは、幻想画家の奥田みきです。
弁財天(弁才天)は、芸術・学問・財運などを司る、七福神の中で唯一の女神です。
この記事では、以下のポイントを中心に、その魅力をわかりやすくご紹介します。
- 弁才天の起源と名前の意味
- 三つの姿の違い(八臂・二臂・宇賀弁才天)
- 市杵島姫命との関係
- ご利益や、弁才天と縁のある人の特徴
神秘的で奥深い女神「弁才天」について、初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説していきます。
どうぞ最後までお楽しみください。
弁才天の世界を、どうぞ一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。
- 1. 弁才天の起源|インドの女神サラスヴァティからの伝来
- 2. 弁財天(弁才天)とは何の神さま?|水と音楽・才能の女神
- 3. 弁財天(弁才天)の所属と家族構成|天部の女神としての位置づけ
- 4. 弁才天の姿はさまざま|三つのお姿とその意味の違い
- 5. 弁財天(弁才天)とは?|三つのお姿を図解でご紹介
- 6. 「妙音天」と「弁才天」の違いとは?
- 7. 弁財天のご利益
- 8. 弁財天がついている人の特徴は?
- 9. 神社で祀られている弁才天
- 10. 弁財天の真言・梵字
- 11. 弁財天を祀る有名な神社|三大・五大弁財天とは?
- 12. 七福神の中の弁才天
- 13. 弁財天と白蛇の関係
- 14. 弁財天と龍神の関係
- 15. まとめ|弁才天の魅力は、時代や信仰を超えて広がる
- 16. 神仏画のジクレー版画
弁才天の起源|インドの女神サラスヴァティからの伝来

弁才天は、もともと古代インドの川の女神「サラスヴァティ」が仏教に取り入れられた存在です。
サラスヴァティは、音楽や学問を司る女神で、琵琶のような楽器を手にした姿で描かれます。
この女神は、仏教の広がりとともに日本へ伝わり、やがて神道の信仰とも融合。
神仏習合の流れの中で、日本独自の姿や信仰が形成されていきました。
弁財天(弁才天)とは何の神さま?|水と音楽・才能の女神
弁財天(弁才天)は、もともと水の神さまとして信仰されてきました。
川のせせらぎが奏でる音が「妙音(みょうおん)」とされることから、音楽・芸術・技芸・文芸など、才能を司る女神として広く崇められています。
仏教とともに日本に伝来した後も、水との深い結びつきは変わらず、湖・池・島・海辺など、水辺の地に多く祀られてきました。
現在も、全国各地に「弁天堂」と呼ばれるお堂や、弁才天を主祭神とする神社・寺院が数多く存在しています。
記事後半では、そうした代表的な弁才天ゆかりの神社仏閣もご紹介します。

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弁財天(弁才天)の所属と家族構成|天部の女神としての位置づけ

弁財天(弁才天)は、仏教における「天部」に属する存在です。
天部とは、仏教の守護神や天界の神々を指し、多くはインド由来の神々が仏教に取り入れられたものです。
弁才天は、その中でも特に芸術・学問・財福をもたらす女神として信仰されており、梵天の妃であると伝えられています。
また、彼女には眷属(けんぞく)として善財童子(ぜんざいどうじ)をはじめ、十六人の童子たちが付き従っているともされます。
これらの童子は、弁才天の教えや福徳を人々に届ける役割を持つ存在とされています。
弁才天の姿はさまざま|三つのお姿とその意味の違い

弁才天といっても、そのお姿は一つではありません。
よく知られている琵琶を持つ姿のほかに、手が八本ある姿や、頭上に鳥居や宇賀神を乗せた姿など、実に多彩な表現があります。
それぞれの姿には、見た目だけでなく祈願の内容やご利益(功徳)にも違いがあります。
弁才天のお姿は、大きく分けて次の三つに分類されます:
① 八臂(はっぴ)弁才天
- 最初期の姿で、八本の腕に弓・矢・剣・斧などの武器を持ちます
- 「金光明最勝王経」に記され、国家を守る戦神として信仰されました
- 頭には何も乗っておらず、厳かな雰囲気
② 二臂(にひ)弁才天
- 琵琶と撥(ばち)を持つ姿。最もよく知られた弁才天です
- 唐風の美しい衣装をまとい、優雅な女性の姿で表されます
- 江島神社の「裸弁才天」もこのタイプに含まれます
③ 宇賀(うが)弁才天
- 八本の腕に武器や宝珠、鍵などを持ち、**頭上に鳥居と宇賀神(人頭蛇身の翁)**を乗せた姿
- 経典には登場せず、神仏習合によって形成された信仰形態
- 財運・豊穣・現世利益を強く象徴するお姿です
現在見られる弁天堂では、上記いずれか、またはそれらを組み合わせたお姿が多く祀られています。
記事後半では、各地の弁才天ゆかりの寺社と、それぞれのご尊像の特徴もご紹介します。
①八臂弁才天|武器を持つ戦神としての姿

最初にご紹介するのは、八本の腕を持つ八臂(はっぴ)弁才天です。
この姿は、弁才天の原初的な形とされ、戦神としての性格が強調されています。
特徴的なのは、頭上に鳥居や宇賀神を乗せておらず、現在広く知られる「宇賀弁才天」とは明確に区別される点です。
このお姿は、仏典『金光明最勝王経(こんこうみょうさいしょうおうきょう)』にも登場し、古来より
国家を守る存在(鎮護国家)として信仰されてきました。
八本の腕には、弓・矢・剣・斧など、すべて武器が握られており、厳かな中にも力強さが感じられるお姿です。

八臂弁才天のお姿。武器を持ち、戦神としての一面を強く表す初期の造形。
② 二臂弁才天|琵琶を奏でる優雅な芸術の女神

二臂(にひ)の弁才天は、琵琶と撥(ばち)を持つ姿で表される、最も一般的なお姿です。
唐風の衣装をまとった美しい女性として描かれ、芸術・音楽・文芸など、才能の象徴として広く信仰されています。多くの寺社で祀られている弁才天もこのタイプが多く、一般に「弁才天」といえばこの姿を思い浮かべる方が多いでしょう。
この二臂の姿にはバリエーションがあり、神奈川県の江島神社では「裸弁才天」として知られる裸体像が祀られています。
こちらも同じく二臂の弁才天であり、装束をまとわない分、神秘性や霊的な純粋性を強調した造形とされています。
③ 宇賀弁才天|宇賀神と習合した現世利益の女神像

頭上に宇賀神と鳥居を戴く宇賀弁才天。神仏習合によって生まれた独自の女神像。
八本の腕を持つ弁才天のうち、頭上に鳥居と宇賀神を乗せた姿は「宇賀弁才天(うがべんざいてん)」と呼ばれ、現在最も広く知られる形です。
このお姿は、仏典には登場せず、神仏習合の時代に民間信仰から形成された造形とされています。
▶ 宇賀神とは?
宇賀神(うがじん)は、日本神話には登場しない出自不明の神で、人頭蛇身(人間の顔と蛇の体)という独特の姿をしています。
弁才天の頭上に祀られる際には、翁(おきな)の顔をしてとぐろを巻き、財運・五穀豊穣・現世利益をもたらす神とされてきました。

▶ 宇賀弁才天の特徴
宇賀弁才天は、八本の腕に武器(弓・矢・剣・斧など)を持ちつつ、さらに鍵や宝珠などの持物も加わるのが特徴です。
頭には小さな宇賀神と鳥居を戴いており、見た目のインパクトも強く、絵画や仏像としても印象的な姿となっています。
財宝や商売繁盛など、より現世的なご利益を願う信仰の対象として、今日でも多くの寺社で祀られています。

弁財天(弁才天)とは?|三つのお姿を図解でご紹介
最後に、弁才天の三つのお姿を図にまとめました。
それぞれの姿には異なる意味やご利益が込められており、信仰や祈願の対象としても多様な役割を担っています。
下の図とあわせて、ぜひご覧ください。

種類 | 特徴的なお姿 | 主な意味・ご利益 |
---|---|---|
八臂弁才天 | 八本の腕に武器を持つ。戦神としての威厳ある姿 | 鎮護国家・勝負運・武運の守護 |
弁才天(琵琶型) | 唐風の衣装、琵琶とバチを持った女性神の姿 | 音楽・芸術・学問・技芸の才能開花 |
宇賀弁才天 | 頭に鳥居と宇賀神、人頭蛇身の翁を戴いた八臂の姿 | 財運・商売繁盛・五穀豊穣など現世利益 |

「妙音天」と「弁才天」の違いとは?
弁才天の説明では、「妙音(みょうおん)を奏でる女神」という表現がよく使われます。
特に琵琶を弾く姿の弁才天は、古くから「妙音弁才天」とも呼ばれてきました。
ただし一説には、「妙音天」は男性神、「弁才天」は女性神とする見方もあり、混同を避けるため、この記事ではすべて女性神としての「弁才天」に統一しています。
弁才天のさまざまな呼び名と表記
弁才天は、信仰の広がりとともに、以下のようにさまざまな呼び方・漢字で表記されてきました。
- 正式な漢訳表記:弁才天、辯才天
- 財運を強調する表記:弁財天、辨財天
- 親しみある俗称:「弁天様」「弁天さん」
仏教における弁才天の起源は、インドの女神サラスヴァティとされており、漢訳では「弁才天」と表記されます。
しかし、後世になると「才能は富を呼ぶ」といった解釈が生まれ、「才」の字が「財」に置き換えられるようになったといわれています。
このようにして、弁才天は本来の「才能の女神」としての性格に加えて、「財福の神」としての信仰も深まっていったのです。
表記を通して信仰の広がりを知る
神社やお寺では、場所や宗派によって異なる表記が用いられていることがあります。
「弁才天」「弁財天」「辯才天」など、それぞれの漢字に込められた意味にも注目してみると、信仰の歴史がより身近に感じられるかもしれません。
ところで、弁才天の記述では「妙音を響かせる女神」という表現がよく見られます。
一般的に琵琶を弾いている弁才天は「妙音弁才天」と記載されることもありますが、一説には、「妙音天」と書く時は男性のお姿で、「弁才天」と書く時は女性のお姿と区別されることもあるようです。
そのため、ここでは琵琶を弾いている弁才天であっても、「妙音弁才天」ではなく「弁才天」と記載しています。
弁財天のご利益
弁才天のご利益とは?姿によって異なる祈願内容も
弁才天はその姿や信仰の背景によって、異なるご利益があるとされています。
しかし共通して言えるのは、人の才能や運気を高め、人生を豊かに導く女神であるという点です。
以下に、代表的なご利益をまとめました。
◆ 弁才天の主なご利益
戦勝・勝負運
武神としての側面を持つ「八臂弁才天」では、戦いや競争ごとでの勝利を祈願
国家鎮護(こっかちんご)
古来より国家の平安や社会秩序を守る存在としても崇敬されてきました
学問・弁舌(べんぜつ)・音楽の才能
言葉や表現力、創作に関する技芸を高める神として、多くの芸術家や研究者に信仰されています
増益(ぞうやく)・延命
福徳を増やし、心身ともに健やかな人生をもたらす存在としての信仰もあります
ご自身の願いや目的に応じて、弁才天のどのお姿に手を合わせるかを意識してみるのも良いかもしれません。
弁財天がついている人の特徴は?
弁才天に親しまれている方には、いくつかの共通した特徴があるようです。
もしご自身にも当てはまるものがあれば、きっとその感性は弁才天とどこか響き合っているのかもしれません。
◎ 才能や芸術性に恵まれている
学問や芸術、表現の分野で自然に力を発揮できる人。
音楽・美術・語学などに関心があり、創造的な活動に惹かれるタイプの方は、弁才天とゆかりの深い存在ともいえるでしょう。
◎ 困難を前にしても前向きに進める
現実的な状況を冷静に理解しつつ、どんな局面でも前を向いて歩む意志の強さを持つ人。
努力を積み重ねる中で、結果的に大きな信頼や豊かさを得ていく傾向があります。
◎ 運の流れに乗る力がある
直感やタイミングに敏感で、必要な時に必要な出会いや機会を引き寄せやすい人。
自分では気づかないうちに、さまざまな導きに支えられていることも少なくありません。
こうした特徴はあくまで一つの傾向ですが、もし「なんだか気になる」と感じることがあれば、それもひとつのサインなのかもしれません。
神社で祀られている弁才天
弁才天はもともと仏教に由来する女神ですが、現在では神社でも広く祀られています。
ところで、神社やお寺で「弁才天」と書かれている場所を訪れた際に、
実際に祀られている神様の名が「市杵嶋姫命(いちきしまひめ)」となっていることに気づいたことはありませんか?
◆ 市杵嶋姫命と弁才天の関係
市杵嶋姫命は、日本神話に登場する宗像三女神のひとりで、古くは海の守護神として信仰されていました。
神仏習合の時代には、芸術や水の性質を共に持つ神として弁才天と重ねられ、同一視されるようになります。
◆ 明治以降の変化と現在
しかし、明治時代の「神仏分離令」によって、仏教の神と神道の神ははっきりと区別されることになりました。
そのため、市杵嶋姫命を主祭神として祀りながらも、「弁才天」という名だけが残る神社が今も全国に存在しています。
有名な例としては、奈良県の天川大弁才天社などが挙げられます。
◆ 神仏習合・神仏分離とは?
- 神仏習合:日本古来の神(神道)と仏教の神々が融合し、信仰の中で一体化していく現象
- 神仏分離:明治時代に政府が打ち出した政策で、神と仏の信仰対象を明確に分けるよう命じられたもの
この歴史的背景を知ることで、神社や寺院に残る「弁才天」という名前に、より深い意味を感じられるようになるかもしれません。
弁財天の真言・梵字
弁才天のご真言
オン ソラソバテイエイ ソワカ
この真言は、弁才天に祈願する際に唱えられるもので、心を鎮め、智慧や芸術的なインスピレーション、金運を高めるとされています。
梵字は「ソ」
弁才天を表す梵字(ぼんじ)は、「ソ」と読みます。
下記の画像のような文字が使われます。

この「ソ」という梵字には、音楽や言葉の力、精神的な豊かさを象徴するエネルギーが込められていると言われています。

弁財天を祀る有名な神社|三大・五大弁財天とは?
弁財天を祀る神社やお寺は日本各地に存在しますが、特に有名なのが以下の神社です。
- 滋賀県:竹生島神社(宝厳寺内)
- 広島県:厳島神社
- 神奈川県:江島神社
(以上の三社を「三大弁財天」とする説が一般的です)
さらに以下の神社を加えて、「五大弁財天」と呼ぶこともあります。
- 奈良県:天河大辨財天社(天河神社)
- 宮城県:黄金山神社
次のセクションでは、これらの神社を一つずつご紹介していきます。
天河弁才天社・奈良県
奈良県・天川村に鎮座する「天河大辨財天社(てんかわだいべんざいてんしゃ)」は、霊峰・大峯山の麓にある神秘的な神社です。
古くから修験道の聖地として知られ、芸能や芸術にご縁が深い弁財天が祀られていることから、アーティストやクリエイターにも厚く信仰されています。
「芸能の神様」としても知られ、多くの舞台人や音楽家が訪れる“スピリチュアルなパワースポット”として有名です。

厳島弁才天・広島県

広島県・宮島にある厳島神社は、「海に浮かぶ神社」として知られる日本屈指の名社です。
平安時代に建立された壮麗な社殿は、海と一体となった美しい景観を生み出し、1996年には世界文化遺産に登録されました。
宗像三女神を祀る神社としても信仰されており、弁才天信仰とも深く関わっています。
竹生島神社(宝厳寺・都久夫須麻神社)・滋賀県
滋賀県・琵琶湖に浮かぶ竹生島に鎮座する神社で、正式には宝厳寺と都久夫須麻神社(つくぶすまじんじゃ)から成り立っています。
古来より「神の宿る島」とされ、弁才天信仰の聖地としても知られています。
特に竹生島の弁才天は、日本三大弁才天のひとつとされることも多く、全国から多くの参拝者が訪れる人気のパワースポットです。

江島神社(神奈川県)
江島神社は、首都圏からのアクセスが良く、多くの参拝者が訪れる人気の神社です。
境内には「裸弁才天(はだかべんざいてん)」として知られる像が安置されたお堂もあり、神秘的な雰囲気と独特の美しさで知られています。

不忍池辯才天堂(ふしのばずのいけ べんざいてんどう)・東京都
東京都・上野恩賜公園内に位置する辯才天堂は、不忍池の中島に建つ静かな佇まいの弁才天堂です。
ご本尊の「辯才天像」は**八臂(はっぴ)**のお姿で、剣や弓などの武器を持つ、戦神的な弁才天として知られています。
このご本尊は秘仏とされており、毎年9月にのみ御開帳され、多くの参拝者が訪れます。
弁財天白龍王大権現(べんざいてん はくりゅうおう だいごんげん)・福井県
福井県吉田郡永平寺町竹原に鎮座する神社で、地元では「竹原弁財天」として親しまれています。
奈良時代の泰澄大師の開基によるとされ、かつては白山信仰の一環として栄えました。
戦国時代に焼失しましたが、戦後に復興され、現在では「福井県最強のパワースポット」とも称されています。
名前にある通り、白蛇や龍神の信仰と深く結びついた弁財天として知られています。

七福神の中の弁才天
弁才天は、七福神の中でも唯一の女性神として、特に目を引く存在です。
その華やかさや芸術的なご利益については、七福神の文脈で語られることも多く、
男性神に囲まれる中で“内面的な豊かさ”を象徴する女神として広く親しまれています。
▶ 七福神の中での弁才天の役割や、他の福神との関係については、
別記事で詳しくご紹介しています。
ぜひあわせてご覧ください。
弁財天と白蛇の関係
白蛇は古来より学問や蓄財をもたらす神聖な存在とされ、弁財天の使いとして信仰されてきました。
実際に「白蛇弁財天」と称される神社も各地に存在し、弁財天と白蛇が一体として祀られることも少なくありません。
また、先にご紹介した宇賀神とも深い関わりがあります。宇賀神は白蛇の姿をとることもあり、このことからも、弁財天と白蛇のつながりは自然なものと捉えられてきたのです。
弁財天と龍神の関係
弁財天と龍神の関係で特に有名なのが、神奈川県の江島神社です。
この地には「五頭龍と天女(弁天様)」の伝説が残されており、現在も複数の龍神が祀られています。龍神信仰と弁財天信仰が融合した象徴的な場所と言えるでしょう。
経典において「龍神が弁財天の眷属」と明記されているわけではありませんが、弁財天は各地の伝説や民間信仰と結びつきながら、多様な姿と役割を担うようになりました。その中で、龍神とともに祀られる信仰形態も自然と生まれてきたと考えられます。
まとめ|弁才天の魅力は、時代や信仰を超えて広がる
いかがでしたでしょうか?
弁才天は、財運や芸術・学問など多彩なご利益をもたらす女神として、古くから人々に親しまれてきました。
その信仰の形は時代とともに広がり、仏教美術の中では華やかで優美な姿が表現され、また民間信仰では龍神や白蛇とのつながりなど、独自の伝承も数多く残されています。
また、同一視される市杵嶋姫命(いちきしまひめ)との関係など、神仏習合の背景を探ることで、さらに深い魅力が見えてくる存在でもあります。
これからも、さまざまな角度から弁才天について掘り下げていきたいと思います。
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