こんにちは。
幻想画家の奥田みきです。
今日は荼枳尼天(だきにてん)についてお話しします。
荼枳尼天(だきにてん)という、ちょっと難しい名前を持った女神様は一体どのような存在でしょうか?
・女夜叉の集団「ダーキニー」から独自の尊格となった神秘的な女性神
・荼枳尼天の恐ろしい一面と、その神秘的なパワーは?
・荼枳尼天が持つとされる効果やご利益は?
この記事では、荼枳尼天(だきにてん)の起源や変遷を紐解きながら、その効果やご利益について詳しく解説します。
お稲荷さんとの関係にも触れ、その魅力をお伝えするね。
荼枳尼天(だきにてん)とは
荼枳尼天(だきにてん)は、ヒンドゥー教や大乗仏教において、女夜叉の集団「ダーキニー」が日本に伝わり、単一の尊格となった存在です。
人の死を6ヵ月前に察知し、心臓を取って食べるという恐ろしい姿で描かれることもありますが、密教ではその通力や智慧を授ける神秘的な女性として崇められています。
荼枳尼天は、密教では胎蔵界曼荼羅の外金剛部院に配され、その法を修すれば通力が得られるとされています。
梵語で「天を飛ぶ女」という意味があり、夜叉の一種とされます。
商売繁盛や恋愛成就などのご利益があると信じられており、日本では多くの神社や寺院に祀られています。
荼枳尼天(だきにてん)の姿
荼枳尼天(だきにてん)は、インド仏教の神であり、夜叉の一種とされています。
インドでは、荼枳尼天は半裸の姿で血器や短刀、屍肉を手にした恐ろしい姿で描かれることが一般的です。
日本ではインドとは異なり、右手に宝剣、左手に如意宝珠を持ち、白狐に乗る美しい女性の姿で表現されることが多いです。
荼枳尼天(だきにてん)と稲荷神の関係
荼枳尼天(だきにてん)と稲荷神の関係は、日本の仏教と神道の独特な習合から生まれています。
日本では荼枳尼天(だきにてん)は仏教における女性の女神であり、狐に乗る姿で描かれることが多いです。
一方、神道の稲荷神は五穀豊穣や商売繁盛を司る神様で、白い狐を使役するとされています。
狐という共通点から、荼枳尼天と稲荷神は日本では混同されたり、同一視されたりすることがありました。
このため、稲荷神社に荼枳尼天を祀る場所があったり、荼枳尼天を稲荷神として崇める寺院も存在しています。
荼枳尼天(だきにてん)の真言
荼枳尼天(だきにてん)に願い事をする方法は、真言を唱えることです。
真言は「オン・バサラ・ダキニ・ソワカ」と言います。
この真言を唱えることで、荼枳尼天の力を借りて願い事が叶うと信じられています。
荼枳尼天(だきにてん)の効果やご利益
恋愛成就: 荼枳尼天は、恋愛成就の効果があると広く信じられています。願いが叶うことで、幸せな恋愛を成就させることができるでしょう。
商売繁盛: 商売を行っている方にとって、荼枳尼天のご利益は大変魅力的です。商売繁盛を願うことで、良い結果が得られる可能性があります。
仏道修行の助け: 荼枳尼天は、智慧や悟りを求める人々の力になります。仏道修行を進めるうえで、荼枳尼天の力を借りることで、より高い境地に達することが期待できます。
荼枳尼天(だきにてん)にお願いする際の注意点
荼枳尼天(だきにてん)にお参りする際には、心から信仰することが重要です。
荼枳尼天は恐ろしい神様とされており、不誠実な人や邪悪な心を持つ者には厳しい罰が下されることがあると言われています。そのため、自分本位な願いや他人に害を与えるような願いは避けるよう心がけましょう。
荼枳尼天は強いパワーがあるとされているため、自分の願いを込めることで願いが叶うことを願いましょう。
荼枳尼天を祀る寺院
豊川稲荷(妙厳寺)
豊川稲荷(妙厳寺)は、愛知県豊川市に位置する曹洞宗の寺院で、日本三大稲荷のうちの一つとされています。
室町時代から約580年の歴史があり、武将や文人からの信仰を集め続けてきました。
本尊は千手観音であり、境内の鎮守として祀られている吒枳尼天は「豊川稲荷」と呼ばれています。
最上稲荷(妙教寺)
最上稲荷は、岡山県岡山市北区に位置する日蓮宗の寺院で、正式には最上稲荷山妙教寺と呼ばれています。
最上尊信仰の発祥地として、最上稲荷総本山とも称されています。
最上稲荷の歴史は、約1200年前にまで遡ります。
伝説によれば、報恩大師が孝謙天皇の病気平癒の祈願を行った際に、白狐に乗った最上位経王大菩薩が現れたとされています。
以降、日蓮宗に改宗し、現在では各地の稲荷神社や寺院から幅広い信仰を集めています。
仏教の美しい女神たち
仏教にはそのほかにも様々なご利益を持った、美しい女神たちがいます。
まとめ
荼枳尼天は、インドから日本に伝わった神秘的な女性神で、日本独自の姿や文化に深く根ざしています。
恋愛成就や商売繁盛のご利益があるとされ、多くの人々から信仰を集めています。
荼枳尼天の神社や寺院を訪れ、その神秘に触れることで、日本の信仰文化をより深く理解し、新たな発見や気づきが得られるかもしれません。
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