アクリル絵の具で描く【天照大神】制作過程
こんにちは。
幻想画家の奥田みきです。
今回はアクリル絵の具を使った制作過程を掲載します。
アクリルの人物画は工程が複雑ですが、「こんな流れで描いている」というのがお伝えできれば幸いです。
①【アクリル画・天照大神】下準備
キャンバスにアクリル絵の具で制作した絵です。
ざっくりとした全体の流れをご説明します!
キャンバスはジェッソとモデリングペーストで下地を作ったものを使用しています。
下地の作り方はまた別途。
①キャンバスに下絵をトレースして、黒の油性色鉛筆か
アクリルの黒で線画を入れます。
②クリーム色の色鉛筆で肌の明るい部分を、茶色で影を入れデッサンを整えます
ここまでが下準備です。
②【アクリル画・天照大神】最初の色塗り
透明や半透明のイエローオーカー系の絵の具で全体をならすように塗ります。
アクリル絵の具は不透明だけでなく、「透明」や「半透明」などもあって、下地が透けるように塗ることが出来ますので、用途に応じて活用してください。
③【アクリル画・天照大神】ハイライトを入れる
アクリル絵の具の白で明るい部分を描き、茶系で影も入れていきます。
最初に透明系の色でざっと塗りましたが、最初の段階では不透明をメインで塗に進め、途全体が大まかに終わった後に、透明系も使っていくイメージです。
④【アクリル画・天照大神】目立つ色を入れる
背景の赤をいれます。
目立つ色や面積の広いところは早い段階で入れておくと、塗り進める目安になります。
アクリル画は途中ムラが出来ますが、最終的にはきれいにt整えますので、気にせずにどんどん絵の具を乗せるのがコツです。
⑤【アクリル画・天照大神】削る
ここでいったん紙やすりで削ります。耐水性紙やすりの400番です。
「なぜせかっく描いたものを、紙やすりで削ってしまうのですが?」と講座でもよく聞かれますが(笑)
アクリルはそのまま塗り重ねていくとなんとなく「もったりした」感じになってしまいます。削ることによって「ニュアンス」が生まれます。
これは好みもありますので、「アクリル画は絶対に途中で削る」というわけではないですが、多くの作家の方は「削ること」をしています。
⑥【アクリル画・天照大神】塗り進める
クリーム色の色鉛筆で肌を塗ります。
アクリル画の工程は
①不透明をメインに書き
進める
②ある程度に色が乗ったら
削る
③色鉛筆のクリームを使って主に白い部分や肌を塗る
④半透明や透明を重ねて深みを出す
これの繰り返しですが
これを「各何回やる」という決まりはありませんが、繊細な作業を繰り返すことで、きれいな絵肌になっていきます。
ちなみに私は10回以上やります。
⑦【アクリル画・天照大神】さらに塗り進める
細部を描いたり、紙やすりで削ったり、色を乗せたりを繰り返します。
どこで「終わり」というのではなく、自分が 「これがいい感じ」と思うところまで描きます。
数回塗って「さらっと」仕上げる良さもありますので、「何度も塗る」のが必ずしもいいとは言えませんが、絵は手を描けただけよくなると私は思っています。
⑧【アクリル画・天照大神】完成へ
金を塗ったり、金を蒔いたりして画面を華やかにします。
前ページからいきなり完成になっていますが、この間
①透明や不透明、半透明などを色々使って影を塗る
②クリーム、白、クリームの色鉛筆でハイライトを塗る。
③1000番のきめの細かい紙やすりで表面を優しく削る
この繰り返しです。
これも様子を見て進めるので「何回塗ればOK」とは言えない箇所です。
顔の描き方や、金の使い方などはまた別途ご説明します。
まとめ
アクリル画で人物を描くのは結構慣れが必要ですが、慣れれば色々な応用が利く画材です。
機会があれがぜひチャレンジしてくださいね。
アトリエ観稀舎ではアクリル画をはじめとした、色々な画材を学ぶことが出来ます。