如意輪観音とは?:あなたの願いを叶える神秘的な力

如意輪観音とは?:あなたの願いを叶える神秘的な力

皆さま、こんにちは。
幻想画家の奥田みきです。

今回は、あらゆる願いを叶えるといわれている「如意輪観音菩薩(にょいりんかんのんぼさつ)」について、

「どんな意味を持つ仏さまなの?」
「ご真言はどのような言葉なの?」
「どんなご利益があるの?」

「どんな意味を持つ仏さまなの?」
「ご真言はどのような言葉なの?」
「どんなご利益があるの?」

といった基本的な情報や特徴について、分かりやすくご紹介していきます。

如意輪観音菩薩さまを信仰している人の多くは、願いを叶える・財宝をもたらすといったご利益を信じているかもしれないね。でも、それだけじゃなくて、人々が持つ煩悩も打ち砕く役割を担っているんだよ

如意輪観音菩薩とは?

如意輪観音菩薩さまは、仏教における六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)に配置された「六観音」のうちの一尊です。

人々をあらゆる苦悩から救い、あらゆる願いを叶えるとされる仏さまです。

六道の管轄としては、天上界で迷う人々をお救いになるとされますが、6本の手で六道すべての人に救いの手を差し伸べる深い慈悲の心もお持ちです。

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如意輪観音菩薩の意味

如意輪観音菩薩の「如意」とは、現代語に訳すと「意のままに」という意味です。

西遊記の主人公である孫悟空が使う如意棒は、持ち主の意のままに自由に伸縮することで有名ですが、基本的には如意棒の「如意」と同じ意味合いと考えてよいでしょう。

ただし、如意輪観音菩薩が如意棒を使うことはなく、別のものを使って迷える衆生を導いています。

如意輪観音菩薩の持ち物

如意輪観音菩薩は、意のままに智慧・財宝・福徳をもたらすとされる「如意宝珠(にょいほうじゅ)」という宝珠と、煩悩を打ち砕く「法輪(ほうりん)」を持っています。

これらのアイテムの名称につき、その一部を取る形で、如意輪観音菩薩と呼ばれています。

如意宝珠

如意宝珠は、珠の上が尖った形状をしていて、よく「炎が燃え上がっている」ような形と説明されます。

見る人によっては、大きな水の粒にも見えるかもしれません。

その神秘的な形状と霊験が尊ばれており、仏塔や仏堂などに置かれることもあります。

ちなみに、手すり・橋の欄干などに乗っている如意宝珠に似た飾りは擬宝珠(ぎぼし)といい、如意宝珠に似せて作られたものです。

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法輪

続いて法輪ですが、こちらは車輪のような形状をしており、仏教のシンボルマークとして知られています。

お寺が建てた施設の外壁を見ると、法輪の形をしたオブジェが設置されていることもあります。

法輪は、仏教の教え・仏さまが悟った真実が「車輪が回るように」どんどん広まっていくこと、仏さまの教えが広がることで世の中が平和になることを表しています。

この法輪を以て、如意輪観音菩薩は人々の煩悩を打ち砕かんと手を差し伸べてくれます。

如意輪観音菩薩さまを信仰している人の多くは、願いを叶える・財宝をもたらすといったご利益を信じているかもしれないね。でも、それだけじゃなくて、人々が持つ煩悩も打ち砕く役割を担っているんだよ

如意輪観音菩薩の見た目の特徴

如意輪観音菩薩は、観音菩薩(聖観音)が姿を変えた観音さまの一種とされます。

仏像等では、6本の手を持ち、右足を曲げて左足に乗せるという姿が多く、どこかリラックスした姿勢が印象的です。

また、その頬には右手をあてて(思惟手:しゆいしゅ)、何か考え事をしているかのように首をかしげています。

この姿は、苦しんでいる人々のことを思案し、心配している様子を表したものです。

6本の腕

先述した通り、如意輪観音菩薩の6本の手は、六道すべての苦しむ人を救済しようとする姿の表れとされます。

しかし、実際に仏像等で見られる姿には色々なバリエーションがあり、腕は2本のものから12本のものまであります。

作例の多いのは「輪王座」

また、多くの仏像は坐像・半跏像ですが、まれに立像も見られます。

坐像・半跏像の場合、坐り方にも特徴が見られ、立てた右ひざと曲げた左ひざの足裏を重ねて坐る「輪王坐(りんのうざ)」が有名です。

須弥山に手を置く

他には、以下の画像のように、左手を台座の上に置いている如意輪観音菩薩の像を見ることもあります。

これは、如意輪観音菩薩が仏教世界の中心にそびえる「須弥山(しゅみせん)」に触れていることを示しています。

如意輪観音菩薩のご利益

如意輪観音菩薩のご利益は、現世を生きる私たちにとって非常に強力なもので、如意宝珠の力で「あらゆる願いを想うがままに叶える」ものとされます。

より具体的な形で紹介されているご利益としては、以下のようなものがあげられます。

○開運・運気上昇
○金運・商売繁盛
○健康運
○子宝・安産・子育て
○厄除け

その他、寿命を延ばす・病気を治すといった、健康面でのご利益も紹介されることがあります。

如意輪観音菩薩さまに何かを願う際は、「人に見られないように」お願いしてみてね。
ひょっとしたら、思ってもみないラッキーが起こるかも!

如意輪観音菩薩のご真言

オンハンドメイ シンダマニ ジンバラウン

如意輪観音菩薩の梵字


キリクと読みます。

如意輪観音菩薩の守り本尊

如意輪観音菩薩に関しては、守り本尊として対応している生まれ年はありません。

なお、他の生まれ年の守り本尊については、こちらでご紹介しています。

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如意輪観音菩薩の台座

如意輪観音菩薩の台座は、仏像によって様々ですが、「蓮華座の上で輪王坐」のものを多く見かけます。

三重県の勅願院観音堂には、四足八鳥(ろくろみ)観音という如意輪観音菩薩が祀られており、菩薩像そのものは典型的な姿なのですが、頭が8つ・足が4本の霊鳥に乗っています。

しかし、如意輪観音菩薩に関しては、そもそも台座に乗っていないタイプの仏像もあります。

よって、仏壇等に安置する機会がある場合は、豊富なバリエーションの中から選ぶことになるでしょう。

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如意輪観音菩薩の有名寺院

如意輪観音菩薩を祀る寺院は多く、願いを叶えて欲しいという一心で、熱心にお参りする人も少なくありません。

以下、如意輪観音菩薩を祀っている寺院の中で、特に有名なところをいくつかご紹介します。

那智山青岸渡寺

那智山青岸渡寺は、和歌山県東牟婁郡那智勝浦町にあるお寺で、西国三十三所の観音霊場の第一番札所として知られています。

西国三十三所巡礼は「日本最古の観音巡礼」と言われており、和歌山・大阪・兵庫・京都・奈良・滋賀・岐阜の2府5県にまたがる、総距離およそ1000kmの旅となります。

如意輪観音菩薩が安置されたのは推古天皇の時代であり、現在もご本尊として多くの人々の信仰を見守っています。
その表情は慈悲に満ち溢れており、祈る者の心をとらえて離さない説得力があります。

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檜尾山観心寺

檜尾山観心寺は、大阪府河内長野市にあるお寺で、西暦701年に修験道の開祖・役行者によって開設されました。

その後、弘法大師空海が、真言宗の道場としています。

観心寺のご本尊は、国宝となっている像高109.4cmの如意輪観音菩薩で、平安時代の密教美術の最高峰と言われています。

長きにわたり秘仏であったことから保存状態も良く、彩色・紋様もきれいな状態なので、初めて見た人は驚くかもしれません。

特に腕の質感が高く、まるで仏さまがその場で坐っているような自然さです。

御開帳については、例年4月17日・18日に行われており、朝から整理券付き拝観券が販売されるほどの人気となっています。

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甲山大師神呪寺

甲山大師神呪寺は、兵庫県西宮市にあるお寺で、日本三如意輪に含まれる本尊の如意輪観音が安置されています。

西宮教育委員会の調査によると、ご本尊は10世紀末~11世紀初め頃の造立と考えられており、平安時代美術の傑作の一つとされます。

見た目の特徴としては、多くの如意輪観音像と違い、右脚を斜めにして左脚の上に乗せている点があげられます。

「金を融通してくれる」ご利益があることから、融通観音という別称もあり、商業者の信仰も篤いのが特徴です。

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まとめ

如意輪観音菩薩は、如意宝珠と法輪によって、教えを信じる人々の願いを叶えてくれる仏さまです。

仏像は総じて優しい雰囲気を醸し出しているものが多く、人々の安寧を願う姿がしなやかにデザインされています。

神呪寺の融通観音のように、仕事運・金運向上という観点から信仰を集めるお寺もありますが、本当の融通とは「互いを思いやる心」です。

自分以外の誰かのために、どうしても叶えたい願いをお持ちの方は、真摯に願いを祈ってみてはいかがでしょうか。

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